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子どもの眼鏡合わせについて(最近の考え方)

[2022.07.07]

『子どもの眼鏡合わせについて(最近の考え方)』

~キチンと合った眼鏡をかける事が近視の進行を遅らせる~

 

あっという間に短い梅雨が終わってしまい、毎日暑い日が続いていますね。

皆様くれぐれも無理なさらず、熱中症対策を万全にして、お過ごし下さいますよう、お願いいたします。

 

 さて、今回は子どもの眼鏡合わせについてのお話です。

元々わたしが研修医だった頃は、必ず完全矯正(眼鏡で出せる最高視力)ではなく、低矯正(およそ0.9前後)に合わせるように先輩医師達に教わっていました。

これは眼科医だけの話ではなく、眼鏡作成に携わるほとんどの職種の方が、その様に教わってきたと思います。

 

 ところが最近になり、『完全矯正の方が近視が進みにくい』という論文が発表されるようになりました。

これに対して、『低矯正の方が進みにくい』との論文や、『どちらもほとんど差が無かった』という論文もあり、残念ながら未だにはっきりとした結論は出ていません。

 

 ただ、両者ともに共通していたのが、『低矯正とはいっても、せいぜい-0.5D程度弱めの眼鏡』という事です(目安として2メートル先の小さい文字がクッキリハッキリ見える程度)。

これより弱い眼鏡を使用していたり、眼鏡をかけずにいるとクリアな画像が得られないため、近視が進み易くなる事はどうやら確実なようです。

 

 『メガネはカッコ悪い』とか『メガネをかけるのが恥ずかしい』と言ってメガネ装用を嫌がるお子さんは少なくありませんが、眼鏡をかけずにいるとさらに近視が進む可能性が高くなるだけでなく、遠くから近くまでピントを合わせる目の中の筋肉を使っていないため、調節力が衰えてしまって、適切な眼鏡をかけられない、調節衰弱(軽い老眼のような状態)になってしまうお子さんもいらっしゃいます。

 

眼科を受診して、キチンと合った眼鏡を処方してもらい、指導された通りに装用するようにしましょう。

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